2011. 06. 30  
さて、私がなぜ「函館に行くのか?」それは、私のジャパンでの後輩「井澤君」が居るからである。
彼は、私の6っつ年下で、早稲田の後輩でもあるが、早稲田では一緒にプレーしていない。彼とプレーしたのは、1968年、ジャパンが初めてニュージーランドへ遠征した時に、一番若い世代(まだ大学生であったと思うが)としてジャパン初キャップで参加してきた時であり、私と同様に「ハードタックルが出来る選手」として認められ、入って来たのであった。

そして、当時のジャパンが完成し、世界のラグビー関係者に衝撃を与え、また当時の外人には考えることも出来なかった
究極シャローディフェンス」を構成するひとりであった。
即ち、「究極のシャローディフェンス」は、前へ出るCTB(横井、尾崎)とそれを補佐するFWの第3列(石田、井澤、石塚)のバッキングアップで「前へ出たディフェンス」をつくり、オールブラックスジュニアを粉砕し、勝利したのである。だから、私にとっては、可愛くて仕方のない後輩なのである。

その後、私が現役引退し、一切ラグビーに関係しなかった際にも、彼は事あるごとに、「横井さん、今のバックス選手は前へ出れないんで、私もタックル出来ないんですよ、教えに来て下さい」と電話をかけて来たのであるが、私は「そりゃ、教えても無理、無理」と、無視し続けていたのであった。

しかし、私が「日本のラグビーがおかしくなっている」と、11年前に現場復帰してから2~3年目に、小樽商大にアドバイスする機会があり、北海道にわたった時に、函館の井澤宅に寄ったのであった。その際、彼が見せてくれたのが、昔のジャパン映像であった。
1968年NZ遠征最終の大学選抜戦(当然オールブラックスジュニアに勝ったビデオじゃなかったが、当時のNZ大学選抜のBKは、例えば私の対面のケンバーはオールブラックスのフル代表であったなど、代表選手が揃っていた)、また、1973年ジャパン初の英仏遠征時の、当時世界最強のウェールズ戦(JPRウィリアムス、JJウィリアムスなど伝説の選手が並んでいた)、さらにイングランドU23戦、での私のプレーの映像を、20数年後にして、初めて見たのであった。
そして、我ながら、「素晴らしいシャローディフェンスと、ミスのない完璧の接近アタック」を確認し、「これは、すごい」と思ったのであり、その後、これらのビデオを編集し、DVDにして貰って、アドバイスする際には、「百聞は一見に如かず」で、まず映像で見てもらうことにしている。

だから、多くのラグビーチームにアドバイスし、多大な成果があげられているのは、「井澤」の電話と、ビデオがあったことも、大いに力になっているのであり、彼に感謝し、北海道に行った時は、必ず寄り、函館の高校生などに教えているのである。

なお函館で、このDVDを見た指導者から、下記のメールが来たので、紹介しよう

<函館R校、Uです、映像拝見しました:
衝撃の一言。シャローディフェンスとは、なんとなく想像でつかんではいましたが、映像で理解できたのは、もしかすると初めてかもしれません。スタンドオフの藤本さん、横井さんのディフェンス、明後日のテスト明けに早速中学生に見せたいと思います。また日本代表の全選手、縦、横に動いている量が、昨日のジャパンの1.2~3倍くらいあるんじゃないですかね。誰もが仕事し続けている印象でした。そこもまた感激でした。
個人的に関西学院(彼は関学のOB、その後アドバイスしたチームの成果も編集)の映像、懐かしかったです。波佐間、大賀の代はほとんど試合を見に行ったのですが、思い出に残っている試合は、花園グランドで行われた立命館戦と秩父宮グランドの早稲田戦。発展途上にありながら気持ちが入ったいいチームでした。
またS校の接近アタック、本当にわかりやすかったです。22メートル付近ではあのアタックから1、2でトライまで行く意識でいきたいと思います。それとスタンドオフのキック、重要ですね。トライを狙い澄ましたキックからのアタックは、反復練習しかないと思いますので、試合まで重点的に練習します。
返却すべきDVDは今週中に横井さんに送付させていただきます。貴重な映像ありがとうございました

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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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