2013. 04. 23  
Mさんからの返答を待っていたのですが、来ないので、先に進めましょう。
ここまでを今一度、整理しますと、、、
Mさんの最初の質問は、 「横井さんは、高校生にも日本代表スタイル定着するような指導をすべきか?という問いに対して、どう思いますか」というものでした。

そこで私が、 「日本代表のスタイルの定義」を、Mさんに聞くと、「日本代表のスタイルとは?:積極果敢なアタッキングラグビー。ボールの保持を第一とし、自陣からでも、ピンチの時以外はキックを使わず、何度も何度も短い間隔でラックを重ねて、トライを取りに行くラグビー。アタックの形は、先日も記述したシェイプを使う」というもので、「その定義の範疇の中で、日本代表を目指す高校生に向けての指導だけではなく、色んな思いでラグビーをプレーする高校生が入り混じった環境の中で、指導者はどのような指導をすべきなのか」が知りたい、ということでした。

なので、将来指導するであろう高校チームのその時点の姿を、もう少し具体的なものに予測しなければ、アドバイスしにくいということで、いろいろ前提を設け、「チームの目標」「その目標達成のために指導すべきこと」ということで話を進め、「まず、 仮想敵に対するディフェンスをどうするか?」を考えて行くところで、その高校チームがやるべきことを明確にしていくと、Mさん自身が「日本代表のスタイルをチームとして行うと、要するに、フィットネス100のうち30しかない攻撃の時間のうち、多くを『自陣からの攻撃』に費やしてしまうことになり、変数の項目の中の地域、時系列の面で、大きくマイナスされてしまうことになると予想され、さらに、コンタクトの際にかかる圧力が、連続して短い時間で何回も重なることになり、さらにランフィットネスは下がり続けて、文字通り自滅してしまうと思います」ということを認識され、「この高校チームが日本代表のスタイルに合ったアタックをするのは難しいかな」と、理解していただけたようでしたね。

すなわち、アタックについては、ディフェンスよりはるかに多くの「考えなければならない要素(たとえば、スクラムは安定した球出しができるか、状況に応じたプレーを選択できるリーダーが居るか、そのプレーを連携してできるスキルを持っているプレーヤーが必要人員居るか、コンタクト時のボディコントロール、ボールコントロールの確率、DFとの駆け引き度合いなど)」があって、まずは「その年度の仮想敵に対して、今から6ケ月練習して出来るようになるのか、どうかの視点で考えた方が、あれもやりたい、これもやりたいと思い取り組むより、効率的ではないのでしょうか。
(たとえば、第1年度で「40-60の劣勢」を「45-55の劣勢」にするというために「身体、身体能力づくり」「セットプレー、ディフェンスの伸長」などに、どれだけの時間を要するかを考えた場合、特に、 FWは、フィールドプレーでアタック戦術を磨く時間は、ほとんど無いと考えられる?)

また、他のチームがやっていることは、その対応にも慣れているわけだから、他チームがやっていない、自チームだけがやれることをやった方が効果的ではないだろうか。

ということで、アタックについては、まさしく「その現場で、このチームが仮想敵に対して、何ができるか」をプレーヤー自身が感じて、その実現に向けて練習することが「一番実現性が強い戦術」ということになりはしないだろうか。
そしてそれこそ、その現場に居るコーチ、プレーヤーが協力して築き上げていくものではないでしょうか。

だから、「アタックについては、Mさん、あなたが、現場でプレーヤーとともに考える」ということで、如何でしょう。ご返信下さい。



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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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