2014. 05. 16  
このテーマについて、だいぶ興味をもって頂いている方も多いようで、こんなコメントも頂きました。このように具体的質問を貰うと、それについて幾らでも話を続けられるので、是非コメント入れて頂きたいものです。

<Iさん:いつも、参考になります。ハンドリングエラーが起こる原因は、受け手の意図と、パスをする者の意図が、食い違うためなのではと考えます。
先日、東京セブンズを観戦した際、各国の練習をずっと見ていました。印象深いシーンは、ニュージーランドチームのタッチフットです。ボールが遠いところでの選手たちのコミュニケーションが、盛んにおこなわれていました。
「次はクロスするよ。ループだよ」などなど、ボールが来てからではなく、ボールが来る前に、いかに準備するか。 また、コミュニケーション前にボールが来てしまった場合は、ボールキャリアの意図より、受け手がどんなボールがほしいのかという意図が優先されないと、ハンドリングエラーの可能性が高まるように感じます。
またコミュニケーションがとれていなくても、横井さんが3年ほど前、ラグビークリニックにかかれてる「速い平パスをインかアウトで、ずらしながらキャッチをする」というものができれば、より攻撃の幅がひろがり、かつミスなく攻撃を連続することができると、考えています。しかし、試みるのですが、その動きがまだ、修得できずにいます。 よい練習方法があれば、教授ください

横井回答:まず前段コミュニケーションですが、確かに、この点に気付かれたのは結構ですね。但し、日本プレーヤーがコミュニケーションが取れなくなったのは最近の話であって、50年前ジャパンは、言葉で言わなくても、たとえば「ループ」であれば、数を増やして外へツナギ、余らせて抜くには、チョット深いラインで「内ループ」、ループそのもので突破するには、フラットにツナイデ「外ループ」、というように、意図によっては、コースと、タイミングを変え、故に言わなくても、味方はどちらをやろうとしているか分かるように、反復練習したもので、このように初めから、どのようにして突破するかを、緻密意図して、仕掛けていくという、より上等な「日本オリジナルなムーブ」を、創っていったわけである。
だから、初めから「受け手の意図と、パスをする者の意図が違うなんてことは、あり得ない」、当然言っておく必要もないのが、当時の「日本オリジナルやり方」だと理解して頂ければ、どうだろう?

しかし、この日本で当たり前であったやり方が、今の日本のラグビー現場では、難しくなっているということも、洞察して貰わなければならないのである。
それは、日本の「ラグビー環境変化」によって、その「伝承」が途切れて、そんな緻密日本ラグビーが出来なくなるどころか、出来たことさえ知られていなくなっているというのが、現在の「日本オリジナルラグビーの姿」ではなかろうか?

すなわち自分達でも、そんなことを当たり前のようにやっていた古いラガーマンは、いまのラグビー現場での詳細観察(若いプレーヤーの気性、身体、身体能力の洞察が出来ないと、、、)が少ないため、なぜ今のプレーヤーが出来ないのかが、理解できない。また、そんなプレーを見たこともない若い指導者は、当然自分出来たことがないので、教えることも出来ないということではなかろうか?だから、この両方のことが理解できなければ、今の若いプレーヤーに、この「緻密なループ」を正確に伝えることが、難しいのではなかろうか。


関連記事
スポンサーサイト
NEXT Entry
⑥:日本オリジナルとは
NEW Topics
コメント:③
①:アタックについて
コメントあり:②
変なコメントあり
⑨:変なラグビー
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

最新トラックバック
カテゴリ
検索フォーム
QRコード
QR