2015. 02. 12  
2010.7.24練習の『なぜ?』を考えよう
8月が近づいて来た。さらに急ごう。今月中に、一応のものを済ませたい。
次は、昨年秋に書いた「日本のラグビーを考える Ⅳ」、より広く読んで貰おうと、ラグビーマガジンに投稿して載せて貰ったもの。

< 日本のラグビーを考える Ⅳ > 2009.7.1 横 井  章
「魅力あるラグビーの創造:日本人の特性を生かした、攻守ともに前に出る変幻自在の面白いラグビーを創り出す」運動も、昨シーズンはアドバイスした高校の20数チーム、大学の10数チーム、社会人の数チームが、それぞれ素晴らしいゲームを創り、大いに成果を上げた。

特に、関西学院大が関西制覇して、帝京大が早稲田を破り対抗戦グループ初優勝、高校では、全国高校大会の準決勝で、御所工実3-0京都成章と近年稀にみるディフェンスゲームを展開してくれたなど、素晴らしい感動を与えてくれた。
また、今年行われたU20世界大会の日本チームに、 教え子が数人出場し、日本チーム自体が「攻守ともに前へ出るラグビー」の片鱗をを見せてくれたことは、私が現場に戻った、この8年間の活動の成果と自負している。

このように、多くのチームにアドバイスしている中で、その練習方法について、感じたことがあったので、「日本のラグビーを考えるⅠ、Ⅱ、Ⅲ」に続き、「Ⅳ」を投稿しようと思った次第である。

但し、今回は多分に私の独断と偏見もあると思われるので、機会があれば、大いにご批判を賜りたいものである。

1、なぜ、自分のチームがやることを練習しないのか?

最近は外国で行われている練習を、何の考えもなしに真似た「ジェネラルな練習」をやるチームが多い。
たとえば、FWとBKが一緒になってストレートランとパスの練習をする。
そこで、そのチームのゲームマネージメントを問いただすと、セットから近場でCTBがクラッシュし、そのあとFWが0チャンを攻め、その球出しで、 BKが横展開してトライを狙うという。

そこには、FWとBKが横一線になってパスをするというところは、ないのである。その戦術に必要なのは、FWの縦のサポートであり、BKの横展開である。そういうところからは、つなぎの練習だけを取り出してやるのなら、FWはFWだけでガット中心の縦のサポート練習を、BKは、実際にそのシチュエーションで並ぶと予想されるポジションのメンバーで、パスと実際にやるムーブの練習をすべきではなかろうか?

また、同様にFWとBKが一緒になって3-2とか、3-3の練習をやる。
それも、 そのチームが数次の攻撃を、FWとBKが横一線になってやる場合が、ほとんどないと予想されるレベルのチームが、やっているのである。
そして攻守ともが、ひとつのポイントから左右に分かれ、攻防が始まる。
しかし、上記のゲームマネージメントであるならば、CTBがクラッシュの後は、SО、FB、Wが並び、FWは、BKの後ろに位置するのであり、なぜ、そのゲームシチュエーションで練習しないのか?
理解に苦しむのである。

要するに、練習は練習、ゲームはゲームで、全く関係してなくて、外国で行われているオールラウンドプレーヤーを育てる練習を、なんの考えもなく取り入れ、自分達のゲームマネージメントではあり得ない、無駄な練習をやっているのである。
昨今、練習時間が短くなり、またスキルが低下していて、一杯やらねばならないことがあるというのにである。

故に、身体能力に劣る、すなわち「小よく大を倒す」には、全員が同じように動けるオールラウンドプレーヤー15人でやる ・ ラグビーじゃなく、それぞれのポジションの役割をきっちり果たせる、スペシャリストを15人集めてやる ・ ラグビーを目指すべきであり、そういうことからは、当然、外国で行われている練習とは、違うはずである。
チームごとにやろうとすることが違うなら、当然チームごとの練習は、違うはずである。しかし今、ほとんどのチームが、同じ練習をしているのが、見受けられるのである。

効率的な練習というのは、自分達がやることを、できる限りゲームシチュエーションに近い形で、やるものであり、それも、「どの場所で、誰が」やるのかに拘ってやるべきではなかろうか?

自分達のやるゲームマネージメントがない?それこそ論外である。

次回は、第2章なぜ、悪い癖がつく練習ばかりするのか?」を載せよう。


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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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