2016. 09. 15  
2010.7.18 『プロフィールの写真」

今日も、一休みの続きとして、プロフィールの写真について、説明しよう。
この写真は、「倉本氏」という先輩との大変な思い出があり、先日逝去された
際の2010年3月に、下記の記事とこの写真を早稲田OB会報に載せたもの

幻のトライ

ジャパニーズスタイル

(横井章です。倉本さんを偲んでという意味で書きました。良ければOB
会報に載せてもらっては如何?携帯で撮った拙い写真ですが、これも
良ければ使って貰えば、、、)

先月、倉本豊壽 さんが逝去されたと聞いた。誠に残念なことである。
倉本さんとは、全三菱東西対抗ラグビーで、敵として戦わせてもらった
仲で,彼の飄々としたプレーには悩まされたものである。

そして、私の一番印象に残っているのは、彼がニコンの常務時代に、
イギリスへ出張され、彼の地の本屋で「RUGBY in FOCUS:
Twenty Years of Rugby Action」という本
(1970~90年代のラグビー写真年鑑といった、内外のラグビー
名場面を集めたもの)を見つけられ、そこに、1973年に英仏遠征
した全日本ーウェールズ戦のそれも、私の「幻のトライ:コーナー
フラッグ一杯にダイビングトライしたが、足がフラッグに触れたと
してトライが認められなかったもの」(当時は当然ビデオ判定はない)
が載っていたことだった。

しかし、後で放送されたビデオのスローをみるとフラッグに触る前に
グランディングしていたことが判明し、上記の本に、その写真が載って
いたというので、その分厚い年鑑を買い求め、わざわざ私に「こんな本
を見つけたよ」と送って頂いたことであり、今も私の宝物として、大事
にしていることである。

そして嬉しいことには、その写真の見出しが「RUGBY JAPANESE
STYLE」となっていたことであった。即ち、当時の全日本のラグビー
が「ジャパニーズスタイル」と、日本の独自性を認められていることである。

ゲームは日本初のアウェイでのテストマッチであり、当時のウェールズは、
世界最強で、FBにJPRウィリアムス、WTBに30数年前で100メートル
10秒6のJJウィリアムス、SOにフィルベネットといった伝説の名選手が
並んでいて、やはり歯が立たなかったが、全日本は「スピーディな攻守とも
前に出る展開ラグビー」で、私の「幻のトライ」も含めるとBKで3本のトライ
をもぎ取ったので、先ほどの「見出し」になったものと推測できるのである。

その後、この「日本独自のスタイル」が見られないのが残念であり、倉本
さんからは、何かにつけ「なんとかならないのか?」とお叱りを受けていた。
ちょうど2月にも、そんなメールをやりとりしたばかりで、お元気なお叱り
に励まされていただけに、、、である。

御冥福を祈りながら、そのメールのやりとりを御紹介したい。


横井 : wrote

’09~’10のシーズンが日本選手権三洋3連覇で終わった。
いずれのレベルでも、ディフェンスの整備が進み、ロースコアの中での
厳しい戦いの中で、シノギをけずる緊迫したゲームが多くなり、ゲーム
観戦が大いに楽しめる雰囲気になってきたのは、ご同慶にたえない。

これでやっと、厳しいディフェンスを破るアタックの必要性が出てきて、
ようやく「接近アタックの進歩」が始まる土壌が出来つつあるという段階
に来たのではないだろうか?

一方、昨今、どのチームにも外国人が入っているのをよしとしないという人
もいるが、「ラグビーに対する姿勢」、ゲーム中100%で働き続ける彼等
の「ひたむきさ」は大いに学ぶべきところであると思うし、それで日本の
ラグビーゲームの厳しさが啓発されるなら、喜ばしいことではないだろうか?

(但し、ジャパンのラグビーをどうするかという面では、日本オリジナルな
考え方のラグビーの中で、彼らをどう使うかの問題はあると思うが、、、)

ここでは、今の若者をどのように育てたら、あの「ひたむきさ」を引き出す
ことができるか?に思いをいたすことではないかと考えるが、如何?

コーチの皆さん、このような段階で、自チームは何を考えていかなければ
ならないのか?について、議論をしませんか?


倉本豊壽 : wrote:

横井さん

何時も貴重なご意見ありがとうございます。
昨日東芝vs三洋の決勝戦を観戦してきました。
双方共デフェンスが良い緊迫した好ゲームで、久しぶりに時間がたつのを
忘れてしまいました。中々トライを取るのは大変なことだと思いました。

唯一点だけ気になりましたのは、ライン攻撃でスピードをつけて走ってくる
選手にパスを回す場面で、何時もタックルの餌食になっているのは戴けない
と思いました。何故一歩でも右か左にステップを切ってパスを貰わないのか、
パスを投げる人も全く工夫が無いと思いました。日本の最高の試合にしては
まだまだ。。。。と思った次第でした。

以上爺の独り言でした。何れ又。  倉本


横井 : wrote:

Date:Mon, 1 Feb 2010 20:07:10 +0900 (JST)
From:横井
Subject:Re: トップリーグ、プレーオフ決勝戦観戦
To:倉本豊壽

まったくおっしゃる通りです。攻防ともにという意味では、まだまだ
発展途上と思います。
しかし「ディフェンスの接近:前へ出て肩で低くタックル」という点では
大分出来てきたなーという意味で、「素晴らしいディフェンスゲーム」
と言っている訳で、これでようやくこのディフェンスに対抗するアタック
を磨けるものと思っているので、「接近アタック」はこれからです。

また、おっしゃる「何故一歩でも右か左にステップを切ってパスを
貰わないのか、パスを投げる人も全く工夫が無い」については、
ワイドアタックばかりやってきた今のトップリーグ中心選手、外人
選手はほとんどそういう練習をやっていないのだから、出来ないのは
当たり前なのです。
昔はどこでもやっていた「カットイン、カットアウトを複数人でやる
練習」などが、今は行なわれていないのです。

だから、私がアドバイスした高校の成章、御所、静岡聖光など高校生
の方が、そういうアタックができるのです。しかしそういった
選手も矢富のように、ワイド中心のトップリーグに行くと使われ
ないなんてことになるのです。

ディフェンスの接近が10年かかったと同様、アタックの接近は
もっと難しいので、20年かかる?いや私も先が短いので、出来ない
かもしれないのです。

是非そちらの方でも、「そういう練習をしないと、、、」と
啓蒙して頂きたいと思います。よろしく、、、


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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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