2017.
03.
03
大西鉄之祐著の『わがラグビー挑戦の半世紀』に書いてある・『展開、接近、連続』を、 当時の全日本チームの戦術の根本原則とした理由については、 以下のとおりであり、要約すると、、、
(a) 日本人チームと外人チームを比較して、 考えねばならぬのが体力差。
特にFWでの差が大きい。でかい外人の欠陥は展開力が鈍いことで、球を取れば速やかに展開、すなわち、 巧緻性を働かすパス攻撃が、 日本人のお家芸である。
(b)接近とは、この巧緻性を最高に利用したプレーと言える。外人は間合いをとって、 スピードに乗ってプレーするが、日本人の長所は、短い距離でのスタート・ダッシュが鋭く、しかも、 接近した間合いにおいて、 巧みな技術が出来るところにある。外人が長い槍、日本人は短刀が得意と言え、短刀では彼らの懐(フトコロ)入る以外に、相手を制する方法がない。早いダッシュで間合いを詰め、接近の間に巧みなプレーで相手の逆をとる。全員早い展開で、 これにフォローし、出来る限り連続的にゲームを運ぶ。
(c)外人チームは連携に欠け、個人プレーの風潮が強い、日本のラグビーは全員の協力こそ最高のプレーだと、 指導し続けて来た。また連続プレーの根源は、 持久力であって、身体は小さくても、 持久力でゲームの主導権はとれる。戦前の早稲田大学チームがオーストラリア遠征により持ち帰った『ゆさぶり』が、 中心的潮流としてのタイプを創りあげ、好成績を上げているのも見逃せない。
『展開、接近、連続』は身体的に劣勢な日本人が、外人と対等に試合する為には、当然考えなけらばならない日本人の特質と長所を抽出して、外人の短所を突くということに、 他ならない。我々の先輩が50年かかって、こうした日本人に適したラグビーを創り上げつつあったのである。
もう一つの大きな戦術決定は、防御の方法として、『シャロー・ラインを採用した』ことである。シャローかディープかは、日本ラグビー界の長い論争の種で、実戦派はシャロー、理論派はディープを保守した。しかし身体的劣勢に立つ日本人は、外人がスピードに乗らない内にタックルしない限り、彼らを倒すことが出来ないという明白な事実を、無視することは出来ない。
以上が、本に書かれていたことであり、次回には、私が現場で、どう感じていたかを、少々書いてみよう。
(a) 日本人チームと外人チームを比較して、 考えねばならぬのが体力差。
特にFWでの差が大きい。でかい外人の欠陥は展開力が鈍いことで、球を取れば速やかに展開、すなわち、 巧緻性を働かすパス攻撃が、 日本人のお家芸である。
(b)接近とは、この巧緻性を最高に利用したプレーと言える。外人は間合いをとって、 スピードに乗ってプレーするが、日本人の長所は、短い距離でのスタート・ダッシュが鋭く、しかも、 接近した間合いにおいて、 巧みな技術が出来るところにある。外人が長い槍、日本人は短刀が得意と言え、短刀では彼らの懐(フトコロ)入る以外に、相手を制する方法がない。早いダッシュで間合いを詰め、接近の間に巧みなプレーで相手の逆をとる。全員早い展開で、 これにフォローし、出来る限り連続的にゲームを運ぶ。
(c)外人チームは連携に欠け、個人プレーの風潮が強い、日本のラグビーは全員の協力こそ最高のプレーだと、 指導し続けて来た。また連続プレーの根源は、 持久力であって、身体は小さくても、 持久力でゲームの主導権はとれる。戦前の早稲田大学チームがオーストラリア遠征により持ち帰った『ゆさぶり』が、 中心的潮流としてのタイプを創りあげ、好成績を上げているのも見逃せない。
『展開、接近、連続』は身体的に劣勢な日本人が、外人と対等に試合する為には、当然考えなけらばならない日本人の特質と長所を抽出して、外人の短所を突くということに、 他ならない。我々の先輩が50年かかって、こうした日本人に適したラグビーを創り上げつつあったのである。
もう一つの大きな戦術決定は、防御の方法として、『シャロー・ラインを採用した』ことである。シャローかディープかは、日本ラグビー界の長い論争の種で、実戦派はシャロー、理論派はディープを保守した。しかし身体的劣勢に立つ日本人は、外人がスピードに乗らない内にタックルしない限り、彼らを倒すことが出来ないという明白な事実を、無視することは出来ない。
以上が、本に書かれていたことであり、次回には、私が現場で、どう感じていたかを、少々書いてみよう。
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