2011. 04. 07  
3月1日の私のブログでも書いたが、最近のラグビー界を見ると、私の危惧したことが出て来ている。すなわちトップリーグでのアグレッシブ・アタッキングの流行に惑わされて、最近どのチームも「とにかくボールを動かしたい」と、自分達が出来るか、どうかの判断なしに、どこからでも継続、展開を目指してアタックしはじめるということが、多く見られる。

先般来、どのように細かく連携して走り、突破していくのかについて書いて来ており、確かにそれがミスなく出来るようになれば、当然どこからでも攻めれば良いわけで、アタッキングラグビーは、当然目指すべきところではある。しかし、あの文章を読まれた人は、今の中、高生、或いは大学生に、あのような「動き」が、そう簡単に会得出来るとは、思わなかったはずである。
そして、チームによって二通りのやり方があるとも言ったとおり、本当に「基礎」から積み上げてやろうとすれば、大分に時間がかかるはずと認識されたはずである。

だから、軽々に、6ケ月練習すれば、この秋のシーズンには出来るというのは、楽天的過ぎないか?というのが、私の感想である。

いま現に、パスを3っつも4っつもミスなくつなぐことが出来ないのに、自陣から多くのパスをつないでトライを狙えば、必ずミスをして自滅するのがオチではないのか?

自チームの目的が「勝利」であるなら、この辺をよく考えるべきである。何が何でも「連続攻撃」だけじゃなく、他にもっと効率のよいトライの取り方はあるはずである。
たとえば、自チームにそこそこ蹴れるSOが居れば、彼のキックパスでトライをとる方法は、いくつでも考えられる。前へ蹴るキックパスでトライを狙うのと、うしろへ回すパスを何人もの手をミスなく経てトライをとるのと、どちらが効率的かは、わかりきったことではないか?
また、「一人のキッカーを育てる」のと、「15人の正確にパス、キャッチできるプレーヤーを育てる」のと、どちらが効率的だろうか?

試合時間の60~80分間、グランドに居る15人全員に、コンタクト、ラン及び知的フィットネスのフル活動が要求される・アタッキングラグビーの前に、
自チームのフィットネス状況を考えて、「地域的、時系列的に、効率を考えたラグビー」を実践すべき「ステップ」があってしかるべきと、私は思う。  

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根本的なチームづくりの思想
やはり「身の丈にあった」チーム編成ですね、まずは。
Re: 根本的なチームづくりの思想
そうです。自分達が6ケ月努力して、出来る可能性のあることを、いま想定して、練習計画を立てることが重要なのです。出来ないことを練習しても仕方がない。但し、1年生あたりに、将来重要な基礎練習としてやらせておくことは意味がある。要するに、目的をはっきりして、練習内容を考えることが重要。
No title
ボールを動かす。基本な事ですね!!
指導者の皆様へ
私もBK出身ですが、最近の中学・高校・大学・社会人って
50m走ったらタイムって代わりないですよね!!
私もWTB出身だったのですが、トライを取る差って何を基準に
指導されてますか??
確かに日本代表の大畑選手は20mダッシュが日本人離れした
スピードの持ち主でだった事は確かなんです。
それだけで、あの様にトライが取れるでしようか???
接点の上がり、信頼関係・思いやりも入れて下さい^^;
ヨウイ・・ドンしたら、そんなに差はないんです!!
皆様のご意見お待ちしております^^
No title
私は高校ラグビーの指導者です。
先日、大学の練習を見学に行ってきました。
今、大学はオープン戦前ですが、その大学は個々のトレーニングを中心に行われていました。
特に身体作り、個々のスキルアップ練習が中心でした。
ただ、3時間半行われた練習の中で、後半の1時間半は、セービング、姿勢、突っ込み(二人のお尻を押す)、一対一の身体の芯のぶつけ合いなどに時間を割いていました。
大学の監督と途中話しましたが、中学、高校時代に基礎トレーニングをやらず、小手先のプレーを教えているから、大学になって、基本的なことを時間を割いて、やらないといけないと言われていました。
基礎ができていないと、ある一定のところまでは強化できても、結局そこから、もう一つ上のレベルアップができないといわれていました。結局、基礎の部分が大事で立ち戻らないといけなくなる。しかし、その時点で基礎に戻っても、もう身体が変な癖を覚えていて、なかなか直らないといわれていました。だから年間を通じて、そこの部分を大事にしていきたいと言われていました。
監督より言われたことで、高校時代にお前たち(高校の指導者)が、そこの所をしっかり教えておいてくれれば、この時間を違うことにつかえるんやぞ!と言われました。高校時代に有名にならなくても、そこの基礎の部分を身をともなった選手なら、大学に来ればいくらでも上達するし、上達させてあげると言われていました。

翌日より、高校の練習にそこの部分を取り入れ、セービング、背筋をはり足首、膝をしっかり曲げて押す姿勢など地道な基本練習に時間をかけるようにしました。
ただ、基礎ばかりしているとチームは強くならないので、高校は公式戦が大学と違い多くあるので、やはり勝つことが求められるため、基本トレーニングは、練習終了後に40分間としてフリー練習時に会話しながら、時には楽しく行うようにし、普段の練習時は通常のチーム練習に時間を割いています。

ここの兼ね合いがうまく取れれば、選手上達、基本がともなった選手ができるのかなと今は考えています。
そのような選手を育てれれば、横井さんが言われる戦略で戦えるチームを作れるかなと今は、信じて日々がんばっています。

強いチームを作ること。選手を育ててあげること、うまくバランスをとりながらやっていこうと考えています。

大学(T大学)横井さんもブログで行かれたと書かれていました関西の大学です。
本当にラグビーをよく考えておられる監督でした。

突然メールさせていただきました、感じたことが間違えていればご返信ください。
Re: No title
基礎から積み上げる、基本トレーニングをフリー練習でやる、普段の練習はチーム練習をやる、そのバランスを考えるなどなど、私が縷々書いて来たことを実践出来ていて、素晴らしいことだと思います。間違っていません。大正解です。今後も続けて下さい。そして、何時にピークを持って行くかを考えて、確実に出来ることを見極め、「出来ることでのゲームの組み立て・身の丈にあったゲームマネージメントに拘り」、シーズンを戦って貰えば、必ず成果が出ると思います。頑張って下さい。このコメントは、ブログに載せさせてもらいます。
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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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