2011. 06. 16  
ずいぶん前の話だが、養老孟司さんの言葉が新聞に掲載されていて、本当に昨今の若者気質を言い当てているなーと感心したことがあり、ずっと何時か拝借させてもらおうと、数カ月間、切り抜きにして持っていた。

こんなところで紹介して、著作権上どうなるか知らないが、若干の引用なら許されるだろうと思って、記載させてもらうと、、、

<養老孟司氏「言葉とウソ」の一節:20年以上も前だが、学生が「先生説明して下さい」というようになった。それを言われると私は機嫌が悪くなった。なぜなら、その言葉の裏には、「言葉で説明すれば、わかるはずだ」という思い込みが見えるような気がするからである、、、だから相手が男子学生なら、「説明したら、陣痛がわかるか」と答えるようにしていた。
近頃は説明責任という言葉を聞く、、、この言葉自体は好きではない。こういう言葉の副作用として「説明すればわかるはずだ」という思い込みが助長されるような気がするからである。ネコにいくら説明したって通じない。人間はネコではない。そんなことはわかっている。でも人間に説明責任があらなら、理解責任というものがあろう。苦労して学生を教えたら、それがわかるはずである。現代は説明責任ばかりあって、理解責任がない時代である。だから私は『バカの壁』という本を書いた。
若い会社員が「周囲が自分のことを本当に理解してくれるかどうか、心配なんです」と真顔でいう。あんたネ、そのために言葉というものがあるんだよ。そういっても通じないであろう。いい子だ、いい子だ。そればかり繰り返し聞かされて、周囲が自分を理解して当然だと思って、この歳まで育ってきたに違いない。
私は子供のときから虫が好きで、それを「周囲が理解する」なんて、夢にも思ったことがない。だから虫取りに必要なお金も自分で稼ぐ、当たり前じゃないか、そんなこと。

非常に、含蓄のある話ではないだろうか?
しかし、このような若者と付き合い、そして、「感じ入らせ、納得させて、そして自分自身でやるように仕向ける」ということが、今のスポーツ指導の場でも求められているのであり、並大抵のことでは、完遂出来ないのである。
指導者の皆さんの「覚悟」を期待するとともに、その努力に応援したいものである。

私の方は、今週末は例年の北海道へのアドバイス行脚である。私のアドバイスは、現在のラグビーの常識とは若干違うので、
実際の現場で、若者に面と向かって10数時間もかけてやらないと、到底理解出来るものではない。また、それで成果をあげて、もうわかったかなと思っても、次の年度にもやり続けないと、すぐに元に戻って根付かずに忘れてしまうとか、さらに進化させていかねばならないところが必要になるとかという、厄介なものなので、しっかり継続してのアドバイスを受けることを、推奨するものである。


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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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