2011. 06. 28  
先週末、および遅くても今週末くらいで、大学のシーズンの練習ゲームは終わるのであろう。そんなに多くのゲームを見たわけではないが、各校のホームページなどを見てみると、ほぼ
その様子が推察できる。

そうして、私の危惧したとおり「自陣からのパス攻撃一辺倒で、どちらのチームが多くミスをして負けるかの『自滅ゲーム』のオンパレード」が進んでいることに、また私の説得が及ばないことに、本当にがっかりしている。
勝ったり負けたりで抜きん出ているチームがなく、どこの大学が強いのか全くわからず、得点も沢山入るので、素人目には興味が湧くのかも知れないが、玄人目には、このまま行くと今年の秋の大学シーズンは、また数年ぶりに、面白くもない「自滅ゲーム」を見させられるだけの最低のシーズンになりそうである。
(そうならないようには、私も動くが、、、)

それにしても、指導者の皆さん、単に「展開する練習をすれば、出来るようになる筈」と思っている人が多いようにみえるが、
ラグビーは「心と身体が連動するスポーツ」、それはあまりにも安易な考え方ではなかろうか?

若いプレーヤーが、パス攻撃をミスなく出来るようにするには、「どういうの準備とスキルの準備が必要か?」

まずは、パスをする方は「いつも味方に捕り易い、やさしいパスをしようと思っているか?」「自分の身を挺してでも、次の味方に有利なボールをつなごうとしているか」「味方のサポーターが前の位置にいれば、スローフォワードをやめようとしているか」
「味方の声や要求に合致したパスをしようとしているか」など、
またパスを受ける方は「自分は、パスをする味方が自分を認識できるようにをかけているか」「パスを受ける位置がパスをする味方のタイミングも考え、スローフォワードにならないようにしているか」「パサーのボールが受けにくいところへ来れば、無理に手を出そうとしていないか」「本当に、受けにくいボールなら、自分が止まってでも、或いはタックルされるのも覚悟して、まずはボールを確保しようとしているか」など、パス攻撃をする全員が、このような気持ちで、なおかつ「お互いにミスを本当になくそうという覚悟でもって、常に練習をしているか」が必要である。
そしてその上に、「それでもミスが起こった時」その際に「ミスミスにしない方法はないか」「ミスをカバーして、キズを大きくしない方法はないか」まで、練習しておく必要があるのである。

しかし、最近の学生チームの練習は、これらの気持ちを大切にするところが希薄に見え、指導者もまったくその所に頓着していないようにみえる。また、これらの気持ちとスキルを啓発させるような「練習方法工夫」がまったくなされていない。私が、「今の練習方法では、何年練習しても、自陣からパス攻撃でトライが取れるわけがない」と言う所以である。

最も、指導者が心がけるべきは、練習の方法で、プレーヤーに
「この練習をやれば勝つことが出来る」「この練習で自分はうまくなれる」と感じ入らせることではないか。そして本当にプレーヤーが「納得」し、本当に練習に「打ち込む」ことが出来て初めて、目指すべき戦術、技術の習得が可能なのではないか?

そして、これだけでは、まだ不足である。以上に述べたのは、ある一定のレベルで勝つためのことを述べたもので、この目標レベルあげようとする時には、例えば、高校レベルで県内で優勝するレベルから全国大会でベスト4に入るには、また高校生が大学で活躍するには、それぞれ、その気持ちと能力のレベルをあげる必要がある。その時には、メンタル、スピード、フィットネス、スキルなどを一段上げるために、上のレベルに挑戦する練習をする期間が必要になり、その際は「ミス恐れるより、挑戦することを選ぶ」必要がある。当然その際は、挑戦するための練習方法も変わってくる。

以上、本当にチームの状況にあった適切なやり方を考える必要があり、そんな簡単なことではない。指導者の奮闘と、プレーヤーの努力を、切に望むものである。


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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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