2011. 09. 19  
ワールドカップで、これだけ多くのゲームを見られた皆さん方も、「15人制ラグビー」というものに、だいぶん理解が深まったことでしょう。
人間の全知全能を絞り出して、ある一定のルールの中でフェアに、あくなき戦いを続ける「崇高なゲーム」の魅力を、十分に堪能されておられることと推察しております。

昨今の日本国内のラグビーのように、未成熟なチーム同士で行われるゲームでは、地力の差が7-3でも番狂わせがあると、私が言っているのと違い、ワールドカップではベスト8候補チームと、それ以下のチームでは、その歴史、基本能力戦略戦術浸透などで、明らかに差があり、いくら前半善戦しても、後半の後半できっちり差をつけられ、前回大会のアルゼンチン以外、
この壁を突破できていないのが現状である。

先ごろ行われたフランスカナダ戦でも、前半雨の中でのキックを中心とした攻めの応酬で1910、後半雨がやんだ中でも、後半63分にフランスがディフェンスの甘くなったカナダからトライを奪うまで、2519接戦を演じたが、フランスは77分今迄ショットを狙っていたペナルティで、スクラムを要求してトライをもぎとり、さらに80分に4っつ目のトライを取りに行って、完遂させるなど、きっちり勝ち切るゲーム運びが出来るというのが、その差なのである。

一方、ベスト8候補同士のゲームも行われ出したが、このあたりになると、地力の差は紙一重。
例えば、世界ランク2位オーストラリア8位アイルランドのゲーム。まさに両チームノートライの「ディフェンスゲーム」が展開されたが、8位のアイルランドが、スクラムでオーストラリアのペナルティを誘い、ショットを決めたアイルランドが15-6でオーストラリアを振り切った。
少々卑小な例だが、3年前の御所工3-0京都成章高の素晴らしいノートライ・ディフェンスゲームを思い起こした。

このように、今の世界最高レベルの15人制ラグビーゲームでも、双方が確実なプレーを遂行すれば、「ボールを受け、敵をずらせ、味方にボールを渡す」3っつの仕事をしなければならないアタックより、「タックルさえ出来ればよい」ディフェンスの方が有利なのは明らかであり、ノートライのゲームにならざるを得ないということになり、アタック有利のルール改正が行われてきたわけだが、40年前にBKの「接近プレー」でラインブレークして来た「私」にとってみれば、物足りなさを感じるのは否めないし、
安易にルールを変えるのじゃなく、アタックの進歩に向け、世界中のチームが、頭を使いスキルを磨く方が、ラグビーを面白く
する方向に導くのではと、考えているわけである。

故に、ジャパンの生きる道は、80分でもフィットネスの効率良い使い方が出来るゲームマネージメントを考え、ディフェンス
敵が走り出す前に止めることを考え、アタックは出来る限り前へ出て、なおかつ敵とコンタクトしない・すれ違いのプレーで抜き去る「接近プレー」を考えて、「日本オリジナルなラグビー」を創造すべきであると言っているのである。

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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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