2011. 09. 21  
ビデオ貸し出しをした人から、次のようなメールがあり、基本的な能力なしに、ただ昔のプレーの真似をするのは大変危険なので
そのやりとりを、参考までに載せておきます。

<H氏:本日、DVDが届きました。早速、家に帰り子供とチームメイト数人で鑑賞させていただきました。白黒の全日本対NZ学生選抜をみて、子供の第一声が『お父さん早送りヤン!』と言ったものでした。
確かに私が想像していたものよりずっと早いアップ。相手は外に回せずキックしかない。それをチャージしてマイボール。言葉で
言うと簡単ですが、ショートスピードを極限まで上げ、スタートダッシュに命をかけ、そのスピードを保ったまま相手のステップに
対応する。簡単そうで出来ない。『究極のシャローディフェンス』といわれる所以でしょうか。

私のようなド素人が言うのも変ですが・・・子供達には『接近』はまだ難しくも、コーチから言われる『相手をひきつけてパス』と言うのは、何となくイメージできたようです。
小さなものが大きなものを仰向けに倒す。ラグビーの醍醐味であり、観客が一番楽しみにしているところ。私が教えている六年生も県内では小さく、大きな子供が居る相手には苦戦しています。ただ、それにどうやって勝とうかと試行錯誤中です。立ってつなぐラグビーが理想ですが、小さい為すぐ抱えられ、ボールをとられてしまう。そのため子供達には相手の倍走ろう。大きな相手の嫌な低い位置でボールを動かそう。横の動きを随所に入れようと、
教えております。アタック面では、コンタクトダミーを一年前から使うのをやめたおかげか、低いオーバーが出来るようになり、ブレイクダウンはなんとかなるようになってきました。

ただ、ディフェンスは、なかなか上手くいかず、最近は以前より
体格差が如実に現れはじめ、苦戦しております。タックルに行けない子供は『怖さ』『痛さ』『抜かれたらどうしよう』の三つの理由があるみたいで、一人ひとりに話を聞いて、色んな方法をとっていますが、中々上手くいきません。怖さの部分は、やっぱり本人に何とか克服してもらいたいと思いますし、痛さに対しては、
横井さんもおっしゃってます肩を作る。これは、私の現役のときも砂袋で殴っていました。うちの息子も砂袋で肩、 胸、 太ももと約1年叩き続けております。運よく肩の怪我も一回も無く、現在に至っております。
ただ、一番難しいのは『抜かれたらどうしよう』このことは、抜かれたことに対し責めすぎると逆効果ですし、言わないと無責任になる。さじ加減が非常に難しく、苦労しております。少しでも失敗をなくしてあげたいので、隣の人と一緒に思いっきり前に出よう!と組織でやろうと言ってはいますが・・・
この映像で『前に出る』ということが、どんなにメリットがあるか、
ということを見せることが出来ます。すぐに出来るとは思ってはいませんが、子供達に何となくでもいいから、分かって欲しかった。本当に有難うございました。

追伸 明日、郵便にて送らせて頂きます。一つ時間があるときでいいのですが、ディフェンス練習で、何かありませんでしょうか?うちの六年生はノータッチで抜かれることが多く、内に切られる事が多いです。内きりを止める為、内側から外に追い出させたりしてはいますが、相手のフェイントを見てしまい、かぶり目にコースを取ってしまいます。振られてもいいから相手のところまでトップで行って見ようと言うと、ノータッチで抜かれます。横井さんが言われている三段走もやらせていますが、試合になると出来なくなります。練習のときは出来る子が、試合になるとビックリするぐらいノータッチでいかれます。横の動きを早くするため、反復横とび、ラダー等させていますが根気良くやるしかないのでしょうか?なんか、きっかけ、言葉、ヒントなんでも構いません。ありませんでしょうか?

<横井回答:「究極のシャローディフェンス」は、今のジャパンでもできません。出来ないことを、やらせるのは挫折感を味あわせるだけで、得策ではないでしょう。さらに、小学6年生に『怖さ』『痛さ』『抜かれたらどうしよう』を克服せよというのも、無理でしょう。それより、無理やりさせて「ケガ」させることの方が、心配です。だから、小学生には、バスケットボールやサッカーというコンタクトが少ない競技で、興味を持ってアジリティ鍛える方が良いのではと、言っているのです。ましてや、芝生の上といった環境が確保できない時は、安全上もラグビーやらせない方が良いと言っているのです。
もし、芝生のグランドが確保でき、どうしてもラグビーで「前へ出るディフェンス」をやりたいなら、「3段走」など難しいことをしないで、「正面に位置し、最初の出足だけ、ラインを揃えて早く出る」ことだけを心掛けては如何?それ以上のことは、小学生には無理です。
なお、九州の高校レベルでは、東福岡にバシバシタックル行く
筑紫?など素晴らしいタックルをする高校生が多いということを聞いていますが、タックルおよびディフェンスは、身体つくり、基礎的な身体能力をしっかり鍛えて、高校の上級生くらいにしっかり出来るように、高校に入ってから教えていくようにしないと、
小さい時からやらせると、挫折感ばかりを味わって、結局タックル、ディフェンスが嫌いになるのではないでしょうか
小学生時代は、その辺のところ良く考えて、また安全最優先に考えて、やられては如何でしょう

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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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