2011. 10. 07  
また、貸出しDVDを見て、こんな便りがあった。

<TN氏:この度は、大変貴重な映像をありがとうございました。ダビングさせて頂きましたので、これから繰り返し楽しみます。
特に、NZ、イングランド、ウェールズ戦には驚きました。BKの
シャローディフェンスのスピードとアタックの精度の高さは、目を見張るものがありました。日本のラグビーは、これらの特徴を
なぜ継承していないのでしょうか。今のジャパンのスタイルに、 疑問を感じました。このまま2019年に日本で開催して良いのか、不安に思います。
多分、横井さんの代表時代には世界のプレーを研究する以外に、日本の長所を良く考えてシャローディフェンス、ショートラインアウト、 カンペイ等のサインプレーを考え、 さらに接近して、ギリギリのタイミングで、パスで抜く方法を、 考えられたのではないでしょうか?
自分の学生時代は体格の小さなメンバ-ばかりで、体格や資質に勝るチームにどうやって勝つかを考えましたが、まともに体力勝負では勝てる訳はないと思い、あまり上手く出来ませんでしたが、極力接点で体力勝負せずに、相手の力を上手くそらす方法を考えていました。幾ばくかプレー経験あるラグビーファンとして、現在のジャパンは、海外の流れをコピーしているように見え、コピーはどんなに頑張ってもオリジナルに勝てないだろうと思います。横井さんの時代のように世界に対し、日本オリジナルを発信できるようなジャパンを、もう一度見たく思います。今回の画像を見て、そのような思いが更に強くなりました。ありがとうございました

<横井感想:「なぜ継承されなかったか」については、「日常の環境変化により、一般的に日本人の身体能力低下し、例えば、昔のシャローディフェンスを出来る為の低い姿勢、ダッシュ力、左右へ対応するアジリティを鍛えられなかった」また、「接近プレーなどを、正確に伝えることが出来なかった(横井が現場から離れていた)」「外国から入ってくるスタイルを、日本人に合うかどうかのフルイにかけずに取り入れた」などによると考えられる。

そして、いま私が現場で推奨していることは、「昔のことをやれ」と言っているのではなく、「の若いプレーヤーでも出来る接近プレー考え、システムとして具体的に教え、成果をあげている」のであって、昔の接近プレーの多くも、自分で考え自分で進化させていったから、その根本原理を活用して、今の世代の人にあったものを考えられるのであり、また外人の個人プレーの延長線上にあるものではなく、二人以上の連携プレーであるため、文章や、図で簡単に書けるようなものでもない。故に、私の言うことを正確にやろうとして、反復努力しない限り出来ないものなので、自分に既成考えのある人、或いは身体がそのようにしか動かない人にも、出来にくいものである。なぜ、私が中・高・大学生しか教えないか、それ以上の人は、もう悪い癖がついていて無理であり、大学生でも癖を直そうとしないで、言うことを聞かない者には、本当は難しいのである。

またTN氏の文章で、ちょっと気になるのは、「接近プレーとは、接点で当たらずにプレーするかのようにきこえる」が、そうではなく、コンタクトなしで出来るものではない。ギリギリまで接近するということは、当然ボールをプレーした後は、激しくタックルされるのであり、またちょっとタイミングが狂えば、タックルされ、それでもボディコントロールができ、ボールコントロールが出来ないといけないわけで、もともとコンタクト出来ないプレーヤーが接近プレーを出来るわけがない、というより人一倍コンタクト自信のある者しか、接近プレー出来ないのである。

以上のことから、このようなことをジャパンを目指す高校生あたりからやる増え、それを出来るようになったプレーヤーが二流外人を押しのけてジャパンならない限り、ジャパンとして接近プレー出来ないのであり、2019年に間に合うかは、本当は難しいのである。
11年前は、「待ちディフェンス」が主流であった日本のラグビーが、私の推奨で「前へ出るディフェンス」を目指すのに10年かかったように、いやアタックの接近は、10年以上の時間がかかるかもしれないのであり、だからこそ今、は必死になって、啓蒙しているのである。

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No title
横井さんは、自らが日本代表を率いて、JAPANオリジナルなラグビーを実践することは可能だとお考えでしょうか?
それともジュニアや中高生等普及世代からの積み重ねがないとご自身が指導しても難しいとお考えでしょうか?
Re: No title
ブログに記載のとおり
No title
ブログでは客観的なことが書いてありますが、もし『横井氏ご自身』がJAPANのトップにたった時に改革案をもって実現可能なのかを伺いたいのです。やはり、理論は素晴らしくても実現可能なのかどうかというのは一読者としては興味があります。
たぶんラガ―さんへ
このような質問をなさる時は、ラグビー経験の有無、所属チームと実名を書いて頂かないと、どんな説明をしてよいのか、こちらも困るので、回答できません。なお、9月28日のブログに記載してあることや、今迄300回以上書いている具体的な文章で、貴方の疑問には、十分答えてあると思いますが、それでも、ご理解出来なければ、こんな文章で説明するなんてことは無理ということです。
No title
ご回答ありがとうございました。

過去記事をもう一度読み直してみます!
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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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