2011. 12. 12  
新しい読者に、ブログ開始時の記事を、再度紹介しています。
今回は、201024日:「練習の『なぜ?』を考えよう」
であります。


8月が近づいて来た。さらに急ごう。今月中に、一応のものを済ませたい。
次は、昨年秋に書いた「日本のラグビーを考えるⅣ」、より広く読んで貰おうと、ラグビーマガジンに投稿して載せて貰ったもの。

2009.7.1
横 井  章
日本のラグビーを考えるⅣ
                
魅力あるラグビーの創造:日本人の特性を生かした、攻守ともに前に出る、変幻自在の面白いラグビーを創り出す」運動も、
昨シーズンは、アドバイスした高校の20数チーム、大学の10数チーム、社会人の数チームが、それぞれ素晴らしいゲームを創り、大いに成果を上げた。

特に、関西学院大が関西制覇し、帝京大が早稲田を破り対抗戦グループ初優勝、高校レベルでは、全国高校大会の準決勝で、 御所工実3-0京都成章と、 近年稀にみるディフェンスゲームを展開してくれたなど、素晴らしい感動を与えてくれた。
また、今年行われたU20世界大会の日本チームに、教え子が
数人出場し、日本チーム自体が「攻守ともに前へ出るラグビー」の片鱗をを見せてくれたことは、私が現場に戻った、この8年間の活動の成果と、 自負している。

このように、多くのチームにアドバイスしている中で、その練習方法について、感じたことがあったので、「日本のラグビーを考えるⅠ、Ⅱ、Ⅲ」に続き、Ⅳを投稿しようと思った次第である。

但し、今回は多分に私の独断と偏見もあると思われるので、
機会があれば、大いにご批判を賜りたいものである。

1、なぜ、自分のチームがやることを練習しないのか?

最近は外国で行われている練習を、何の考えもなしに真似た「ジェネラルな練習」をやるチームが多い。
たとえば、FWとBKが一緒になってストレートランとパスの練習をする。
そこで、そのチームのゲームマネージメントを問いただすと、セットから近場でCTBがクラッシュし、そのあとFWが0チャンを攻め、その球出しでBKが横展開してトライを狙うという。

そこには、FWとBKが横一線になってパスをするというところはないのである。その戦術に必要なのは、FWの縦のサポートであり、BKの横展開である。そういうところからは、
つなぎの練習だけを取り出してやるのなら、FWはFWだけでガット中心の縦のサポート練習を、BKは、実際にそのシチュエーションで並ぶと予想されるポジションのメンバーで、パスと実際にやるムーブの練習をすべきではなかろうか?

また、同様にFWとBKが一緒になって3-2とか、3-3の練習をやる。それもそのチームが数次の攻撃をFWとBKが横一線になってやる場合がほとんどないと予想されるレベルのチームがやっているのである。そして攻守ともが、ひとつのポイントから左右に分かれ、攻防が始まる。
しかし、上記のゲームマネージメントであるならば、CTBがクラッシュの後は、SО、FB、Wが並び、FWは、BKの後ろに位置するのであり、なぜ、そのゲームシチュエーションで練習しないのか?理解に苦しむのである。

要するに、練習は練習、ゲームはゲームで、全く関係してなくて、外国で行われているオールラウンドプレーヤーを育てる練習を、なんの考えもなく取り入れ、自分達のゲームマネージメントではあり得ない、無駄な練習をやっているのである。
昨今、練習時間が短くなり、またスキルが低下していて、一杯
やらねばならないことがあるというのにである。

故に、身体能力に劣る、すなわち「小よく大を倒す」には、全員が同じように動けるオールラウンドプレーヤー15人でやるラグビーじゃなく、それぞれのポジションの役割をきっちり果たせるスペシャリストを15人集めてやるラグビーを目指すべきであり、そういうことからは、当然、外国で行われている練習とは違う筈である。
チームごとにやろうとすることが違うなら、当然チームごとの練習は違うはずである。しかし今、ほとんどの
チームが同じ練習をしているのが見受けられるのである。

効率的な練習というのは、自分達がやるべきことを、できる限りゲームシチュエーションに近い形で、やるものであり、それも、「どの場所で、誰が」やるのかに拘ってやるべきではなかろうか?

自分達のやるゲームマネージメントがない?
それこそ論外である。


次回は、第2章「なぜ、悪い癖がつく練習ばかりするのか?」を載せよう。

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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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