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2012. 02. 27  
先週から続けている、「現代の練習の変」について、書き進めてみよう。

今の練習は、真のラグビー練習の前後のアップとスローダウンを、コンディショニングトレーナー?が専門的に担当し、週単位の練習日が少なくなっている上に、1日の平均的な練習時間の2時間も、アップとスローダウンに40分ほど取られ、本来のラグビーの練習は1時間20分ほどというのが多い。まして、練習時間の前後の個人的なフリー練習というのも少ない。

また、アップはトレーナーがおいたマーカーのとおりに動かされ、ラグビーの練習もラグビーのコーチが同様にマーカーでセッティングした・ジェネラルなムーブを指導することが多い。
そして、方向を考えないグリッドに始まり、斜め内側に走るストレートランでまっすぐを意識させられる難しい動きで、余計にまっすぐが感じられなくなり、また、実際のゲームでは起こることの確率が低いメンバーで、あるポイントから二手にわかれて3-23-3の攻防をやり、そして次は、外国チームの複雑な数次に及ぶシークエンスムーブを真似て、前が空いていても、
そこを攻めずシークエンス完成させようとボールを運ぶアタックディフェンスをやっている。

こういった決まりきった動きを「何も考えなくてもできるように」
丁寧に教え過ぎる指導陣、またそのことを何の疑問もなく、言われるままにやろうとする指示待ちプレーヤーが多い。
こういったところに、まだまだ「ラグビーの練習」としては、改善の余地があるのではないだろうか?

即ち、スポーツは経験則で、 自分が経験したことしかゲームで出来ないのに、ある一定の動きだけを「習慣」のように覚えるだけで、ラグビーのような千変万化のシチュエーションに対応しようとしているのではないか?

トイレに入って自分のお尻をどうやって拭くか?考えた人はないだろう、それは習慣だからである。但し、自分が足を怪我してギブスをはめたまま和式トイレに入った時、どうして拭こうかと考える、それが経験になる、
故に、ラグビーでは、どれだけ多くのシチュエーションへの対応を自分で考え、予測して練習し、経験しておくことが重要ではないのだろうか?

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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で
17キャップ、当時キャップ対象が少なかった

1968年オールブラックス・ジュニアに勝利

1970年以降5シーズン代表主将(歴代最長)

1973年英仏遠征、日本ラグビー初の海外
テストマッチ、世界最強のウェールズと対戦
上の写真は、その時の幻のトライ

2000年現場へ戻り、100数チームを指導

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