2012. 10. 26  
三つ目は、「具体的な対策たて方」である。彼女の「高速タックル」に対して、敵が守りに徹し、攻撃を仕掛ける際に生じるスキをついてきたことに、
どう対処するか?

この時、吉田原点に戻って考えようとしたのである。
(私の解説を加えるなら、スポーツは科学であり、すなわち「エネルギー
重量×速さの二乗」の原理からして、彼女の「高速タックル」は、レスリングが重量別であるため、体重差はそれほどなく、スピードだけで高速タックルを決めることが出来たわけで、それも敵が攻撃を仕掛けてきた時に仕掛けるなら、その速さの方向になるので、さらに倍に効いてタックルが決まっていたと考えられる。しかし、敵が守りに徹して、仕掛けてくるのを待つという
ことでは、この倍に効いてきたものが消え、さらに敵が仕掛けて来ないので、その動きを生かして有利に運ぶことが出来ず、じっと動かないもの動かすには、より力が要るということになるのである)

そこで彼女は、「今迄のスピードだけではシンドイ、本来の組みあったところでも戦える、腕力耐久力および新しい技をつけなければ戦えない」ということを感じ、それには「どうするか?」を考えたのである。

このように、どうして良いかわからなくなった時は、原理原則戻るということが大切なのであり、ラグビーで言えば、他のボールゲームにないコンタクトという大問題があり、その「エネルギー=重量×速さの二乗の原理」という問題をどう解決するのか、100%同等以上に出来ないまでも、なん%まで行けば、戦略戦術カバーできる範囲になるか?の考え方を、しっかり確立
しなければならない、ということなのである。

残念ながら、いまの日本のラグビーは、この観点での世界日本の差、あるいは日本国内のトップリーグ、大学、高校など各レベルでのチーム力が、ほとんど「エネルギーだけで決まってしまっている程の差がついてしまい、なおかつ、それを少しでもカバーできる身体能力敏捷性といったものが退化してしまっている」状況だという「低いレベルでの争い過ぎない」のであり、戦略、戦術、スキルなどを云々するところまでも行っていない。
特に、 U18までは世界と同等に戦えるのに、それ以後が難しい現状をどう考えるのか?が大きなヒントになるはずである。ずばり、大学、トップリーグを含む社会人ラグビーが問題なのである。

さて、 吉田の課題に戻っての、 彼女がこのエネルギー問題を、 どう考え、 どんな鍛え方をしたのか?  続きは、また来週、、、


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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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