2010. 10. 06  
先日のトップリーグ、神戸製鋼ー近鉄戦で、面白い場面がありました。
前半は、神戸が元気で10-5とリード、後半最初にも神戸がFW戦で優位にたち、53分までに2本のトライを追加、神戸22-8近鉄にまで差を広げた。

そして60分、神戸がPGをもらい、ここでショットを狙った。(このシチュエーションなら、私の推奨策は、セーフティリード29点差がまだついていないし、なお敵陣でじっくり攻め続けた方が、敵へのプレッシャーになるということで、トライを取りに行くべきと考える)
案の定、このショットが、ポストに当たって不成功。当然に、近鉄は「ラッキー」となって、そこから近鉄が息をふき返してきた。
(後半に入ってまだ10分、ショットで3点入れて17点差にすれば逃げ込めるだろうという、消極的な考え方が、神戸の首を絞めることになる。これがこのゲームのターニングポイント

その後、神戸ゴール前での近鉄猛攻に、神戸は「反則の繰り返しで遂にシンビン、一人少なくなり」直後の73分、近鉄トライ、「勢いづく近鉄」、しかしゴールキックは外れ、22-13、9点差で「安堵の神戸」、しかしこれがまた、逆に作用し近鉄猛攻止まらず、78分に近鉄一流外人のリコギアのナイス外ループ(結果的にそうなった形)で重光がトライ、そして、そのゴールキックが入って22-20で、あとワンプレーとなった。

この状況が、面白かったのである。すなわち、神戸キックオフを受けた近鉄は「ミスなく攻め続けてトライ、或いはPG、DGを取りに行かねばならない」
神戸は「ペナルティをしないで、守り切らねばならない(PGを入れられても負け)」

という珍しい状況になり、その戦いが、もう途中で終了のホーンがなった後も含めて、2分余も続き、ついに最後またもや、リコギアのナイス飛ばしパスで松井が左隅に飛び込み、神戸22-25近鉄で、近鉄大逆転勝利となったのである。

何が言いたいかというと、雨中戦でも「やればできるじゃないか」ということである。すなわち「それまでミス、ペナルティが多かった両軍が、本当にそれをしたら負けという状況になれば、2分以上もそう出来たではないか」と言いたいのである。故に、「常にそうしようと思ってやり、ミスをなくし、ペナルティをなくせば、もっと面白いゲームが見れるのではないか」と言いたいのである。

また、私が「こういうシチェーション(あと何分で、何点リードしている、或いはリードされている)を予測して、チームのレベル、状況に応じて、どういう練習をしておくべきか考えろ」とアドバイスする所以である。

また、これは余談だが、6年前に私が近鉄のアドバイザーをやっていた時に「私らはもう今やっていることで手一杯で、新しいことをやる余裕がないので、このスタイルでやります」と言って、あまり私の言うことを聞かなかった「重光、松井」両君が、リコギアのアシストでトライしたのも、面白かったのである。
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セーフティリードの考え方
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No title
いつも楽しく読ませてもらっています。
ところで質問なのですが、
セーフティリードについて詳しくお話を聞かせていただけないでしょうか?

素人考えでは、「とれるときにしっかり点をとっておかないとあとで首を絞める」と考えていたもので、
自分だったら神戸と同じことをしていました。

昔の本(ワインレッドの彷徨)で読んだのですが、
V7時代の神戸はセーフティリードまでは固く行って得点を重ねていき、それからリスクを負った展開をするという方針だったようです。

セーフティリードを目指すのは一緒ですが、
それまでに固く得点を重ねるか、
今回のようにある程度リスクを負ってセーフティリードを目指すべきか。
どのようにお考えでしょうか。

ちなみに、当時の神戸が具体的に何点をラインとしていたかは忘れてしまったのですが、確か14点か17点の10点台だったと思います。

トライが4点から5点に変わった時期でもあるので、
のちにそこのあたりがどう変化したかはわからないのですが。
Re: No title
ブログで取り上げましょう、、、
わたしも・・
点差の妙・・・何か会社の人事考課みたいです。
やはり私も、取れるときには加点かな。
あくまでも「点」を取れるときにはPGを狙うかも。
トライ数を競う「ゲーム」であれば、トライを狙いますが。
あくまでも「トータルスコア」であればPG狙い。
数々の「たられば」名勝負をみてきましたが、横井さんの「理論」を
拝聴したい、そんな気分です。
Re: わたしも・・
回答はブログで、、、
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プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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