2017. 11. 05  
11月4日行われた『ジャパン対オーストラリア戦』で、次回2019年日本で開催ワールドカップに向けた『ジャパンの目指すべき方向と課題』が、明確になったのではなかろうか。すなわち、、、

ディフェンスは既に取り組みを始めた『徹底して前へ出るディフェンス』を進めるべき。「但し、タックルの強さ、精度は、まだまだ格段に上げる必要があるのではないか」

アタックも、やり始めている『効率的なキックを使って敵陣へ入り、トライを狙えるところからトライを取りに行く』で、いいのではないか。

但し、「陣を進める為のハイパントは精度悪く、ハイボールのコンテストでも不利であり、もっと前パス(グラバーキック)を使ってみるべき」ではないか。
(オーストラリア戦でも、ただで敵にボールを渡すことになって、カウンターでトライされている)

「敵陣へ入ってペナルティをもらった時は、ショットじゃなくて、トライを取りに行くべき」ではないか。
(オーストラリア戦でも前半2回のPGを、トライを狙っていれば、違った展開になっていたかも、、、)

「また敵陣へ入ったところでは、ポッド方式じゃなくBK中心の短いフェイズの『仕掛け』で、トライを狙う」べきではないか。
(オーストラリアのトライも、『セットからの準備された短いフェイズのトライ』が多かった、、、)

「敵陣22mより前へ進んだ場合には、『FWの塊』、 すなわち、ラインアウトモール、スクラムから、トライを狙うべきではないか。
(特にモールは十分武器になる、但し今回ゲームの情報が世界に流れれば対策して来るだろうから、さらなる研究、進歩が要求されるだろう)

あと2年間、『全員の思想を統一して、その完遂のために、必要なコンタクトフィットネス、ランフィットネス、スキルを磨き上げれば、 強豪にも十分対抗できるのではないか』と、楽しみになって来たと言えるのではないか。


2017. 11. 03  
11月4日ジャパンは、先日プレディスロー戦でオールブラックス23-18で破って意気上がる『オーストラリア・ワラビーズ』を日本に迎えて、対戦することになっている。
前回、ジャパンの新規採用の『アタッキング・ディフェンス』について書いたが、今回は、あの対世界選抜戦でのアタックを見ての感想も書いてみよう。

ジャパンはアタックについても、素早い展開を目指して「ポッドの進化版」を始めたようだが、それにしても、「セットプレーを終わったFWも配して行なうポッドは、どんなに急いでも、BKだけで展開するムーブより、素早くスキルフルにとは行かないのではなかろうか」
故に身体および身体能力(特に個々のコンタクトフィットネス)で、ワラビーズより劣勢なジャパンについては、10月28日のブログに書いたような『小よく大を倒す』という日本独自の工夫などが、必要なのではなかろうか。

さらには、個々ではなくて8人が組織的に戦える・スクラム、モール研究、鍛錬、習熟し、『FWの塊』として機能する方向で、 頑張ってもらいたいものではなかろうか。

たとえば、世界選抜戦の前半2回の敵陣深くのペナルティを、ショットで3点取った消極策を、前回ワールドカップ時に、『トライを取りに行った積極策』をとるように、是非とも、復活したリーチ・マイケル主将メンバーに期待したいものではなかろうか。


2017. 10. 29  
10月28日ジャパン世界選抜のゲームが行われた。この『アタックのシリーズ』で、なぜ『この世界選抜戦』をとりあげたかと言うと、「10月11日掲載のシリーズ④」にある『アタッキング・ディフェンス』に、関係があるからである。
実は今回、2016年度のスーパーラグビーで優勝したNZ・ハリケーンズのコーチを、ジャパンのディフェンス・コーチに招き、ハリケーンズが採用成果をあげた『前へ出るディフェンス』を導入して、これが最初のゲームであると聞いたからである。
「ようやく、私達が手塩にかけた『日本のディフェンス』が戻って来たか」との感慨ひとしきりだったのである。

ブログで何度も披露しているが如く、この『極端なまでに前へ出る・シャローディフェンスの起源』は、実は50年前1968年にNZへ初遠征した全日本が持ち込んだシャローディフェンス・システム』なのである。
小よく大を倒すラグビー」の戦術で、『シャローディフェンスと接近アタック』を3年かけて磨き上げ、みごとにオールブラックスJrに23-19で勝利したものだからである。
当時のニュージーランド人が想像したこともない程のシャローディフェンスはまさに20%対80%というポゼッションの中、このディフェンスで攻撃するがごときの激しいタックルで、敵プレーヤーの度肝を抜き、プレッシャーでミスを誘発させてディフェンスでトライをするというゲームで、彼らに強烈な印象を与えたのである。

そして、このゲームの映像NZ協会撮影しているに違いないにも関わらず、以後一切「フィルムは存在しない」とし、いまだ日本側には届いていないのである。
NZでは、『敵の素晴しい戦略、戦術』には敬意を払い、徹底的に研究して、自チームの向上に資すのは当たり前のことであったが、当時それほどまでの評判がなかったラグビー小国・ジャパンに、 負けたのを余程恥じたのか、研究してる事さえも極秘にしていた節があったのではないかと、推測されるのではなかろうか。
その証拠に、ブログでも種々紹介しているが如く、全日本が世界に先駆けて開発、当時のNZ各地で披露したサインプレーが、その後のニュージーランドで多く見受けられ、また逆に、「なぜ日本では、あの当時の素晴しい全日本ラグビーをやらないのだ」と言われる始末だったのではなかろうか。

故に今回、大きな柱の一つ『シャローディフェンス』が逆輸入され戻って来たということで、こんな喜ばしいことはないとワクワクしているのである。
ただし、世界選抜戦も27-47と敗れ、そうは簡単に修得できるディフェンスではないので、心配はしていないが、あと2年シッカリ鍛錬し身につければワールドカップにも明るい展望が開かれると、期待してやまないものではなかろうか。


2017. 10. 28  
ちょっと、 間が空いてしまったが、それでは『大学生、高校生カテゴリーでのアタック推奨策』としては、どんなことが、考えられるのだろうか。

①「多フェイズのアタックが出来るようにパススキルを修復するのが、練習時間の関係で難しい」とすれば、『短いフェイズの間に完結するムーブ』を、 考え出す必要があるのではないか

②「FW、BKが、 同じレベルでパス攻撃できるようにするのが難しい」とすれば、『BK主体、或いはパス攻撃が得意なプレーヤーを並べてやれる』ことを考えるべきではないか

③また『パス攻撃自体を、もっと優しくする』のであれば、『BKのライン間隔を短くするなどの工夫』が必要なのではないか

④ただそれだけでは、「昨今の分析流行に、 対抗出来ない」ので、『複数の選択肢がある仕掛けを含み、パスを前後左右に素早く動かせる』ことを考える必要があるのではないか

⑤しかしながら、その『仕掛け』が、 「複数のタイミングがあるような複雑な仕掛けでは余計に難しくなって出来なくなる」ので、『簡単で、力強いムーブ』を考え出す必要があるのではないか

以上の課題を克服する『仕掛け』を、是非検討して頂きたいものであります。


2017. 10. 22  
昨日、日本の最高峰トップリーグで、全勝同士のパナソニックサントリーのゲームがあった。
さすが、両軍とも前へ出る堅いディフェンスでリーグ戦を勝ち進んできたのであるが、今回ばかりは、サントリーが最初のディフェンスで、パナソニックが「どんなアタックをするのかを見て、前へ出るのを忘れる」、多くのチームが冒す間違いをし、その隙に乗じたパナソニックが、2フェイズでノーホイッスルトライするという素晴らしい『ゲームの入り』で、先行した。
しかし、その後サントリーが連続攻撃で2トライをあげ逆転するも、前半終了間際に、パナソニックが二つ目のPGを決め再逆転11-10で折り返した。

後半に入り雨天の中、両軍多フェイズのアタックを試みるも、肝心なところのハンドリングエラーで、目まぐるしく攻守が変わる展開となり、パナソニックが敵のアタックをターンオーバーしたカウンターで1トライ1ゴール、さらに1PGを加え、サントリーの反撃をゼロに抑えて、21-10で勝利した。

すなわちトップリーグでも、いまだディフェンスが優勢で、『ジャパンを相手に、ボディコントロールに自信を持ち、コミュニケーション良く味方を待って、 20数フェイズも、確実に繋ぎまくったアイルランド』の連携レベルまでには、程遠いレベルではないかと思われる。

ましてや、日本の大学以下のカテゴリーで、『多フェイズアタック』を目指すのは、いま大学生、高校生達ラグビー環境一番の問題である『練習時間を確保できない』という課題を考えた場合、難しいのではなかろうか


プロフィール

Yokoi Akira

Author:Yokoi Akira
横井章(よこいあきら)

ラグビークリエイター
現役時代は左CTB、ジャパン10年で17キャップ
    (当時は、キャップ対象試合が少なかった)

1968年、オールブラックス・ジュニアに勝利
1970年以降5シーズン日本代表の主将を務める
    (いまだに、歴代最長記録)
1973年、英仏遠征、日本ラグビー史上初の海外
     テストマッチ、当時世界最強のウェールズ
     と対戦、写真は、その時の幻のトライ
2000年、現場に戻り、100数チームにアドバイス

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